手続き

特定技能の分野別要件

特定技能には16の分野があり、分野ごとに追加の要件があります。このページでは、全分野に共通する要件と、分野ごとに異なる固有の要件を整理しています。まずは共通要件を確認したうえで、自社の分野の追加要件をご確認ください。

全分野共通の手続きフローは特定技能の手続きチェックリストをご覧ください。

Common

全分野に共通する要件

分野固有の要件に加えて、以下は全16分野で共通して求められます

分野別協議会への加入

  • 受入れ機関(特定技能所属機関)は、各分野の協議会の構成員になることが必要です。

  • 初めて特定技能外国人を受け入れる場合、在留資格の許可後4か月以内に加入します。

  • 協議会は所管省庁が設置し、制度の適正な運用を目的としています。

  • 加入手続きは分野ごとに異なります(後述の分野別セクションで案内)。

技能試験・日本語試験

  • 特定技能1号の外国人は、各分野の技能試験に合格していることが必要です。

  • 日本語能力試験(JLPT N4以上)または国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)に合格していることが必要です。

  • 同分野の技能実習2号を良好に修了した場合は、両試験とも免除されます。

  • 試験の名称・実施機関は分野ごとに異なります。

特定技能所属機関の基準

  • 日本人と同等以上の報酬を支払うこと。

  • 労働関係法令・社会保険関係法令を遵守していること。

  • 1号特定技能外国人への支援計画を策定し、実施すること(自社支援または登録支援機関への委託)。

詳細は特定技能の手続きチェックリストを参照してください。

Overview

特定技能16分野の一覧

令和6年3月の閣議決定により、従来の12分野に4分野が追加され16分野になりました

分野 所管省庁 2号対象
介護 厚生労働省 --
ビルクリーニング 厚生労働省 対象
工業製品製造業 経済産業省 対象
建設 国土交通省 対象
造船・舶用工業 国土交通省 対象
自動車整備 国土交通省 対象
航空 国土交通省 対象
宿泊 国土交通省 対象
自動車運送業 国土交通省 --
鉄道 国土交通省 --
農業 農林水産省 対象
漁業 農林水産省 対象
飲食料品製造業 農林水産省 対象
外食業 農林水産省 対象
林業 農林水産省 --
木材産業 農林水産省 --

「2号対象」欄が「--」の分野は、現時点で特定技能2号の対象外です。

工業製品製造業は、旧「素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業」を統合・拡大した分野です。

Details

分野ごとの追加要件

要件が多い分野から順に記載しています。自社の分野を選んでご確認ください

建設分野の追加要件

注意

建設分野は全16分野の中で最も追加要件が多い分野です。共通手続きに加えて、以下の対応が必要です。

建設特定技能受入計画の認定

  • 特定技能外国人を受け入れる前に、国土交通大臣の認定を受けた「建設特定技能受入計画」が必要です。
  • 在留資格の申請前に認定を取得する必要があります。
  • 申請から認定まで1.5〜2か月程度(補正期間を除く)。雇用予定日の約6か月前から申請可能です。
  • 外国人就労管理システムから電子申請します。

建設業許可

  • 受入れ機関は建設業法に基づく建設業許可を取得していることが必要です。
  • 特定技能外国人に従事させる業務に対応する業種の許可が必要です。

建設キャリアアップシステム(CCUS)への登録

  • 受入れ機関(事業者)のCCUS登録が必要です。
  • 特定技能外国人本人の技能者登録も必要です。
  • CCUSカードを現場で携帯する必要があります。

JACへの加入

  • 一般社団法人建設技能人材機構(JAC)の正会員である建設業者団体の会員になるか、JACの賛助会員になる必要があります。
  • JACは受入れ機関への巡回指導、教育訓練、試験実施などを担います。
  • JACの賛助会員費は受入れ人数に応じて異なります。

FITS(一般財団法人国際建設技能振興機構)の巡回指導

  • FITSによる巡回指導を受け入れる必要があります。
  • 原則として年1回以上の巡回訪問があります。
  • 就労状況、賃金支払い状況、安全衛生の確認が行われます。

月給制の採用

  • 特定技能外国人の報酬は月給制であることが必要です。日給制、時給制は認められません。
  • 安定した報酬の支払いを確保する趣旨です。

建設分野の協議会

  • 建設分野特定技能協議会の構成員になる必要があります。国土交通省が設置・運営しています。

問い合わせ先

  • JAC(建設技能人材機構)ヘルプデスク: 0120-220-353(平日9:00〜17:30)
  • 国土交通省 不動産・建設経済局 建設市場整備課

介護分野の追加要件

介護分野特定技能協議会への加入

  • 厚生労働省が設置する「介護分野における特定技能協議会」の構成員になる必要があります。
  • 手続きはオンライン(協議会申請システム)で行います。FAXや郵送での申請はできません。
  • 受入れ施設(事業所)を協議会の入会証明書に登録する必要があります。入会証明書に記載のない事業所では受入れできません。

技能試験

  • 介護技能評価試験に合格する必要があります。
  • 介護日本語評価試験にも合格が必要です(介護分野のみ、分野固有の日本語試験があります)。
  • 介護福祉士養成施設修了者、EPA介護福祉士候補者としての在留経験がある場合は一部免除があります。

訪問系サービスへの従事(令和7年4月施行)

令和7年3月11日の閣議決定により、従来禁止されていた訪問系サービスへの従事が条件付きで認められました。

従事の条件

  • 介護職員初任者研修課程等を修了していること。
  • 介護事業所等での実務経験が原則1年以上あること。

受入れ事業所の義務

  • 訪問介護業務の基本事項に関する研修の実施。
  • 一定期間、責任者等が同行して訓練を実施。
  • 業務内容の説明と意向確認のうえ、キャリアアップ計画を作成。
  • ハラスメント防止のための相談窓口設置等の措置。
  • ICT活用を含む不測事態への対応体制の整備。
  • 巡回訪問等実施機関へ事前に必要書類を提出すること。

対象サービスの範囲

  • 施設系サービス(特別養護老人ホーム、介護老人保健施設、グループホームなど)が主な対象です。
  • 訪問系サービスは上記の条件を満たした場合のみです。
  • 対象となる業務は身体介護等を含む介護業務全般です。

農業分野の追加要件

派遣形態での受入れが可能

  • 農業分野は、直接雇用に加えて労働者派遣による受入れも認められます(他のほとんどの分野は直接雇用のみ)。

派遣事業者の要件

  • 農業現場の実情を把握しており、特定技能外国人の受入れを適正かつ確実に遂行する能力を有すること。
  • 労働者派遣事業の許可を取得していること。

派遣先事業者の要件

  • 農業の労働経験がある者、または講習を受講した者を派遣先責任者として配置すること。

農業特定技能協議会への加入

  • 農林水産省が設置する「農業特定技能協議会」の構成員になる必要があります。
  • 受入れ機関(直接雇用の場合)および派遣先事業者が加入対象です。
  • 加入はWebフォームから申請します。

技能試験

  • 農業技能測定試験(1号)に合格する必要があります。
  • 「耕種農業全般」と「畜産農業全般」の2区分があります。
  • 農業分野の技能実習2号を良好に修了した場合は免除されます。

漁業分野の追加要件

派遣形態での受入れが可能

  • 漁業分野も農業と同様に、労働者派遣による受入れが認められます。
  • 派遣事業者は、漁業現場の実情に精通していることが求められます。

漁業特定技能協議会への加入

  • 水産庁が設置する「漁業特定技能協議会」の構成員になる必要があります。
  • 「漁業」と「養殖業」で分科会が分かれています。

技能試験

  • 漁業技能測定試験(1号)に合格する必要があります。
  • 「漁業」と「養殖業」の2区分があります。
  • 漁業分野の技能実習2号を良好に修了した場合は免除されます。

飲食料品製造業分野の追加要件

食品産業特定技能協議会への加入

  • 農林水産省が設置する「食品産業特定技能協議会」の構成員になる必要があります。
  • 外食業分野と合同の協議会です。

衛生管理に関する要件

  • HACCPに沿った衛生管理を実施していることが必要です。
  • 食品衛生法に基づく営業許可または届出をしていることが必要です。

技能試験

  • 飲食料品製造業特定技能1号技能測定試験に合格する必要があります。
  • 飲食料品製造業分野の技能実習2号を良好に修了した場合は免除されます。

外食業分野の追加要件

食品産業特定技能協議会への加入

  • 農林水産省が設置する「食品産業特定技能協議会」の構成員になる必要があります。
  • 飲食料品製造業と合同の協議会です。

衛生管理に関する要件

  • 食品衛生法に基づく営業許可を取得していることが必要です。
  • 食品衛生責任者を配置していることが必要です。

業務範囲の拡大(令和7年3月改正)

令和7年3月11日の閣議決定により、風営法の許可を受けた旅館・ホテルにおける飲食提供全般への従事が認められるようになりました。

技能試験

  • 外食業特定技能1号技能測定試験に合格する必要があります。
  • 外食業分野の技能実習2号を良好に修了した場合は免除されます。

その他の分野

旧「素形材・産業機械・電気電子情報関連製造業」が統合され、令和6年3月の閣議決定で業務区分が拡大された分野です。経済産業省が設置する「製造業特定技能外国人材受入れ協議・連絡会」の構成員になる必要があります。また、令和7年3月11日の閣議決定により、外国人労働者の適正かつ円滑な受入れを支援する民間組織が新設され、受入れ機関はこの団体への加入が必須です。技能試験は「製造分野特定技能1号評価試験」で、業務区分ごとに試験内容が異なります。
厚生労働省が設置する「ビルクリーニング分野特定技能協議会」の構成員になる必要があります。技能試験は「ビルクリーニング分野特定技能1号評価試験」です。ビルクリーニング分野の技能実習2号を良好に修了した場合は試験免除です。
国土交通省が設置する「造船・舶用工業分野特定技能協議会」の構成員になる必要があります。技能試験は「造船・舶用工業分野特定技能1号試験」です。業務区分が再編されており、該当する区分の試験を受ける必要があります。造船・舶用工業分野の技能実習2号を良好に修了した場合は試験免除です。
国土交通省が設置する「自動車整備分野特定技能協議会」の構成員になる必要があります。技能試験は「自動車整備分野特定技能1号評価試験」または「自動車整備士技能検定試験3級」の合格が必要です。自動車整備分野の技能実習2号を良好に修了した場合は試験免除です。
国土交通省が設置する「航空分野特定技能協議会」の構成員になる必要があります。技能試験は「航空分野特定技能1号評価試験」で、「空港グランドハンドリング」と「航空機整備」の2区分があります。
国土交通省が設置する「宿泊分野特定技能協議会」の構成員になる必要があります。技能試験は「宿泊業技能測定試験」です。
令和6年3月の閣議決定で新設された分野です。特定技能2号の対象外です。国土交通省が設置する「自動車運送業分野特定技能協議会」の構成員になる必要があります。技能試験は「自動車運送業分野特定技能1号評価試験」で、「トラック」「タクシー」「バス」の区分があります。日本の運転免許の取得が別途必要です。
令和6年3月の閣議決定で新設された分野です。特定技能2号の対象外です。国土交通省が設置する「鉄道分野特定技能協議会」の構成員になる必要があります。技能試験は「鉄道分野特定技能1号評価試験」で、「運輸」「車両整備」「施設保全」等の区分があります。
令和6年3月の閣議決定で新設された分野です。特定技能2号の対象外です。農林水産省が設置する「林業特定技能協議会」の構成員になる必要があります。技能試験は「林業技能測定試験」です。
令和6年3月の閣議決定で新設された分野です。特定技能2号の対象外です。農林水産省が設置する「木材産業特定技能協議会」の構成員になる必要があります。技能試験は「木材産業技能測定試験」です。

SSW Type 2

特定技能2号の対象分野

特定技能2号は、熟練した技能を持つ外国人を対象とする在留資格です

令和5年6月の閣議決定により対象分野が大幅に拡大されましたが、現在も以下の5分野は2号の対象外です。

2号対象外の分野

  • 介護 -- 介護福祉士の資格取得による在留資格「介護」への移行ルートがあります
  • 自動車運送業 -- 令和6年新設
  • 鉄道 -- 令和6年新設
  • 林業 -- 令和6年新設
  • 木材産業 -- 令和6年新設

2号移行の主な要件

  • 各分野の特定技能2号評価試験に合格すること。

  • 実務経験要件を満たすこと(分野により異なります)。

  • 2号は在留期間の上限なし、家族帯同が可能です。

制度の詳細は特定技能とはを参照してください。

FAQ

よくある質問

分野別要件に関する頻出の疑問をまとめています

いいえ。初めて特定技能外国人を受け入れる場合は、在留資格の許可後4か月以内に加入すれば問題ありません。ただし、建設分野は受入計画の認定が在留資格申請の前に必要です。2回目以降の受入れでは、加入済みであることが前提です。
はい。分野ごとに協議会が異なるため、受け入れる分野すべての協議会に加入する必要があります。飲食料品製造業と外食業は合同の「食品産業特定技能協議会」ですが、それぞれの分野として加入手続きが必要です。
登録支援機関への委託で軽減されるのは支援業務(生活オリエンテーション、定期面談など)です。建設特定技能受入計画の認定申請、CCUS登録、JAC加入は受入れ機関自身が行う必要があります。申請手続きの代行は行政書士に依頼できます。
両方が加入対象です。派遣元(特定技能所属機関)は協議会の構成員になる義務があり、派遣先も協議会に対して必要な協力を行うことが求められます。
いいえ。訪問系サービスへの従事には、介護職員初任者研修の修了と介護事業所での実務経験(原則1年以上)が前提条件です。最初は施設系サービスで経験を積んだうえで、条件を満たしてから訪問系サービスへの従事が可能になります。
新設4分野には対応する技能実習の区分がないため、技能実習修了による試験免除は現時点では適用されません。技能試験と日本語試験の合格が必要です。

次のステップ

全分野共通の手続きフローの確認、制度の全体像の確認、支援義務の詳細をご覧ください。