比較

就労資格と身分系在留資格の違い

在留資格は大きく「活動に基づく資格(就労資格)」と「身分・地位に基づく資格(身分系)」に分かれます。採用時にどちらに該当するかで、確認すべきポイントが変わります。

最終更新日: 2026-04-01

Conclusion

先に結論

就労資格は許可された活動の範囲内でのみ就労可能で、業種・職種に制約があります。身分系在留資格は就労制限がなく、日本人と同様にどの業種・職種でも就労できます。

在留カードの「就労制限の有無」欄を確認すれば判別できます。「就労制限なし」と記載されていれば身分系、「在留資格に基づく就労活動のみ可」と記載されていれば就労資格です。採用時はこの欄の確認を起点にしてください。

Comparison

主要比較表

7つの比較軸で在留資格の違いを一覧

比較軸 就労資格 身分系在留資格
法的根拠 入管法別表第一 入管法別表第二
就労制限 あり(許可された活動の範囲内) なし(活動制限なし)
業務範囲 在留資格ごとに指定された業務のみ 制限なし
在留カード表示 「在留資格に基づく就労活動のみ可」 「就労制限なし」
転職時の手続き 業種・職種が変わる場合は在留資格の変更が必要 届出のみで転職可能
主な在留資格 技術・人文知識・国際業務、特定技能、技能 等 永住者、日本人の配偶者等、永住者の配偶者等、定住者
在留期間の更新 在留資格ごとの要件を満たす必要がある 身分関係が継続する限り更新可能(永住者は無期限)

出典: 出入国在留管理庁 在留資格一覧表入管法別表

Detail

就労制限の有無

最も重要な違い

就労資格

許可された活動の範囲内でのみ就労可能

在留資格で認められた業務以外の就労は不法就労に該当します。例えば「技術・人文知識・国際業務」の在留資格で単純労働に従事させると、雇用主にも不法就労助長罪(3年以下の懲役または300万円以下の罰金)が適用される可能性があります。

身分系在留資格

就労制限なし

業種・職種を問わず就労可能です。パート・アルバイトも含め、労働基準法上の制約以外に就労に関する制限はありません。日本人の雇用と同じ感覚で採用できます。

資格外活動許可にも注意が必要です。留学や家族滞在など本来就労が認められない在留資格でも、資格外活動許可を得ていれば週28時間以内の就労が可能です。在留カード裏面の記載を確認してください。

Detail

在留カードの確認ポイント

実務で確認すべき3つの欄

1

「在留資格」欄

どの在留資格で在留しているかを確認します。「永住者」「定住者」「日本人の配偶者等」などと記載されていれば身分系です。

2

「就労制限の有無」欄

最も重要な欄です。「就労制限なし」なら身分系、「在留資格に基づく就労活動のみ可」なら就労資格、「就労不可」なら原則就労できません。

3

「在留期間(満了日)」欄

在留期限が切れていないかを確認します。期限切れの在留カードは無効です。

出典: 出入国在留管理庁 在留カードとは?

Detail

採用時の確認フロー

迷わず進める5ステップ

1

在留カードの原本を確認する

コピーではなく原本を提示してもらいます。ICチップの読み取りやカード番号の照会で偽造を判別できます。

2

「就労制限の有無」欄を確認する

この欄の記載内容で、以降の確認ポイントが分岐します。

3a

「就労制限なし」の場合(身分系)

業種・職種の制約はありません。在留期限のみ確認すれば採用可能です。

3b

「在留資格に基づく就労活動のみ可」の場合(就労資格)

在留資格の種類を確認し、自社の業務がその活動範囲に含まれるかを確認します。不明な場合は入管庁や行政書士に相談してください。

3c

「就労不可」の場合

在留カード裏面の資格外活動許可の記載を確認します。許可があれば週28時間以内の就労が可能です。

Caution

よくある誤解

--

「永住者は在留カードがない」

+

永住者にも在留カードは交付されます。なお、特別永住者には「特別永住者証明書」が交付されます。

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「身分系なら更新手続きは不要」

+

永住者以外の身分系在留資格(定住者等)は在留期間の更新が必要です。期限管理を怠ると不法残留になります。

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「就労資格があれば何でもできる」

+

就労資格は在留資格ごとに活動範囲が限定されています。範囲外の業務に従事させると不法就労に該当します。

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「アルバイトだから在留資格の確認は不要」

+

雇用形態にかかわらず確認義務があります。資格外活動許可の場合は週28時間の制限も確認が必要です。

FAQ

よくある質問

どちらも就労制限はありませんが、永住者は在留期間が無期限、定住者は期間の定めがあり更新が必要です。定住者は告示定住者(日系人等)と告示外定住者に分かれます。
原則できません。この在留資格は学術上の素養や外国の文化に基盤を持つ業務が対象です。単純労働と見なされる業務は活動範囲外であり、従事させると不法就労に該当します。
必要です。外国人を雇い入れた場合、在留資格の種類にかかわらずハローワークへの届出義務があります(特別永住者を除く)。届出を怠ると30万円以下の罰金の対象です。
出入国在留管理庁の「在留カード等番号失効情報照会」サイトで、在留カード番号を入力して有効性を確認できます。偽造カードの判別にも有効です。
不法就労に該当します。本人には在留資格の取消しや退去強制の対象に、雇用主には不法就労助長罪(3年以下の懲役または300万円以下の罰金)が適用される可能性があります。

次のステップ

在留資格の確認方法や身分系在留資格の詳細を確認できます。